Q&A 逆引き・分類整理

Clash よくある質問

本ページには Clash クライアント利用時の頻出質問19件を、基礎知識・導入設定・活用テクニック・トラブル対応の4分類で整理して掲載している。各項目は個別に開いて確認でき、具体的な操作手順を含む項目には、はじめにやプロトコル解説への詳細リンクを添えている。

第1分類

基礎知識

全5件
Clash とは何のソフトか?

Clash はルールベース型プロキシクライアントの総称で、オープンソースとして公開されている。核となる機能は設定ファイル内のルールに従い、デバイスの通信をさまざまな出口へ振り分けることにある。ソフト自体はノードサービスを提供せず、ノード情報はユーザーが自分で導入したサブスクリプションや設定ファイルに依存する。

現在の主流クライアントは mihomo カーネルを基盤に構築されているものが多く、Windows、macOS、Android、iOS、Linux の5プラットフォームに対応し、いずれも無料でダウンロード・利用できる。

Clash と mihomo カーネルはどんな関係か?

オリジナルの Clash カーネルは2023年に開発が停止し、リポジトリも削除された。以降はコミュニティが Clash.Meta というフォークで開発を継続し、後に mihomo へ改名された。mihomo はオリジナル版の設定ファイル形式と互換性を保ちつつ、VLESS、Hysteria2、TUIC といった新しいプロトコルにも対応している。

現在活発にメンテナンスされている GUI クライアント、例えば Clash Plus、Clash Verge Rev、FlClash は、いずれも mihomo カーネルを内蔵している。三者の系譜と機能差についてはプロトコル解説を参照。

Clash for Windows のメンテナンス終了後、何を使えばよいか?

Clash for Windows はすでにメンテナンスが終了し、元のリポジトリも更新が止まっている。使い続けると新しいプロトコルへの対応が遅れる問題に直面する。移行先には Clash Plus または Clash Verge Rev が挙げられ、いずれも mihomo カーネルを採用しているため、サブスクリプションのアドレスや設定形式はそのまま流用できる。移行時はサブスクリプションを再導入するだけでよく、ルールの書き換えは不要。

各プラットフォームで使えるクライアントはダウンロードページにプラットフォーム別で掲載しており、選び方の比較はクライアント比較ページを参照。

Clash の利用に料金はかかるか?

Clash 各クライアントおよび mihomo カーネルはいずれもオープンソースソフトウェアであり、ダウンロード・利用は無料で、ライセンス料は発生しない。

料金が発生するのはノードサービスそのものであり、サブスクリプションリンクは第三者のサービス事業者が提供するもので、料金体系やサービス品質は各事業者が定めるものであり、クライアントソフトや当サイトとは無関係。

ルールモード・グローバルモード・ダイレクトモードの違いは?

ルールモードは設定ファイルの内容を1件ずつ照合し、各接続を直接通信するかプロキシ経由にするかを決定する、日常使用で推奨されるモード。グローバルモードは全通信を現在選択中のノードに送るモードで、ノードの接続確認を一時的に行う際に向いている。ダイレクトモードでは全通信がプロキシを経由しない。

切り替えはクライアントのメイン画面にある出站(アウトバウンド)モードまたはプロキシモードの項目から行い、切り替えは即時反映され、再起動は不要。

第2分類

導入設定

全5件
サブスクリプションリンクの導入方法は?

サービス事業者のユーザーセンターでサブスクリプションリンクをコピーし、クライアントの設定またはサブスクリプション画面を開き、URL から導入を選択、リンクを貼り付けて確定すると、クライアントが自動で設定を取得する。導入に成功すると、プロキシ画面にノードグループの一覧が表示される。

サブスクリプションの自動更新も併せて有効にし、更新間隔は12〜24時間程度に設定するのがおすすめ。詳しい手順ははじめにを参照。

Windows インストール時に SmartScreen やウイルス対策ソフトにブロックされた場合は?

商用の署名証明書を購入していないオープンソースソフトに対し、SmartScreen が「WindowsによってPCが保護されました」と表示するのは、署名の仕組みによる通常の警告であり、ウイルス判定ではない。「詳細情報」をクリックし、続けて「実行」をクリックすればインストールを継続できる。

ウイルス対策ソフトが誤検知した場合は、インストール先フォルダを除外リストに追加する。実行前には、インストーラーが当サイトのダウンロードページ、またはクライアントの公式配布元から取得したものであることを確認すること。

macOS で「開発元が未確認のため開けません」と表示された場合の対処法は?

macOS の Gatekeeper は App Store 経由で配布されていないアプリをブロックする。初回起動が拒否された場合は、「システム設定 → プライバシーとセキュリティ」を開き、画面下部にブロックされたアプリを見つけて「このまま開く」をクリックする。または Finder でアプリのアイコンを右クリック(control+クリック)して「開く」を選ぶ方法もある。

ダウンロード時はチップの種類に注意し、Apple Silicon 搭載機は arm64 版、Intel 搭載機は x64 版を選ぶこと。

Android で初回起動時に VPN 接続の許可を求められるのは正常か?

これは正常かつ必須の手順。Android 版 Clash はシステムの VpnService インターフェースを利用してローカルの仮想ネットワークインターフェースを作成し、アプリの通信を引き受ける仕組みになっている。プロキシを初めて起動する際、システムが「接続をリクエストしています」という許可画面を表示し、「OK」をタップするとステータスバーに鍵アイコンが表示され、これが仮想ネットワークインターフェースの構築完了を示す。

この仮想インターフェースは端末内部のみで動作し、通信の実際の出口は選択したノードによって決まる。

サブスクリプションの導入に成功したのにノードリストが空になる場合は?

3点を順に確認する。第一に、サブスクリプションリンクが最後まで正しくコピーされているか。末尾のパラメータが欠けると、サーバー側が空の設定を返すことがある。第二に、サブスクリプションの有効期限切れやトラフィック使い切りがないか、サービス事業者のサイトでアカウント状況を確認する。第三に、サブスクリプションの形式が Clash 形式になっているか。

一部の事業者はデフォルトで汎用の共有リンクを出力するため、Clash 専用のサブスクリプションアドレスを選ぶか、変換ツールを経由して導入する必要がある。

第3分類

活用テクニック

全4件
サブスクリプションの自動更新の設定方法は?

設定またはサブスクリプション管理画面で該当のサブスクリプション項目を開き、自動更新を有効にして間隔を設定する。一般的な値は720分または1440分。サービス事業者がノードのドメインやポートを変更すると、旧設定が丸ごと無効になるため、自動更新を有効にしておくと手動での更新作業を省ける。

一部のクライアントには「起動時に更新」の設定もあり、これも併用しておくと、起動のたびに最新のノード情報が反映される。

TUN モードはどんな場合に有効にすべきか?

システムプロキシはシステムのプロキシ設定を明示的に参照するアプリにしか作用せず、コマンドラインツールや一部のゲーム、バックグラウンドサービスはこれを迂回してしまう。こうしたアプリの通信もプロキシ経由にしたい場合は、TUN モードを有効にする。クライアントが仮想ネットワークインターフェースを構築し、ネットワーク層で全通信を引き受ける仕組み。Windows で初回有効化する際はシステムサービスの導入、または管理者権限での実行が必要。

ブラウザ中心の日常利用ではシステムプロキシで十分で、両者の仕組みの違いはプロトコル解説を参照。

特定のサイトやアプリをプロキシを経由せず直接通信させるには?

ルールモードでは、設定ファイルのルール欄の先頭に1行、例えば DOMAIN-SUFFIX,example.com,DIRECT を追加することで、そのドメインおよびサブドメインを直接通信にできる。Clash のルールは上から順に照合され、最初に一致した条件が有効になるため、独自ルールはサブスクリプション付属のルールより前に配置する必要がある。

アプリ単位で振り分けたい場合、Android 版ではアプリ別プロキシ機能を使い、迂回させたいアプリにチェックを入れればよい。

同一LAN内の他デバイスで本機のプロキシを共有するには?

クライアントの設定で「LAN からの接続を許可」を有効にし、本機の LAN 内 IP アドレスと混合ポート(デフォルトでよく使われるのは 7890)を確認する。同じネットワーク内の他デバイスで、HTTP または SOCKS プロキシの宛先をこの IP とポートに設定すれば利用できる。

本機のファイアウォールで該当ポートを許可しておく必要があり、この機能は信頼できる自宅や社内 LAN 内でのみ有効にすることを推奨。

第4分類

トラブル対応

全5件
システムプロキシは有効なのにブラウザがネットに繋がらない場合の対処法は?

4点を順に確認する。クライアントでノードが選択されており、レイテンシテストが通ることを確認する。システムプロキシのポートとクライアントの待ち受けポートが一致しているかを確認する(他のソフトによってポートが変更されるのはよくある原因)。ブラウザに残っているプロキシ系拡張機能を無効化し、プロキシ設定の重複を避ける。

最後にグローバルモードへ一時的に切り替えて検証し、グローバルモードでは繋がるのにルールモードで繋がらない場合は、ルール照合に問題があるため、サブスクリプションの更新や独自ルールの確認を行う。

ノードが全てタイムアウト、または速度テストに失敗する場合の対処法は?

まずクライアント内でノードグループのレイテンシテストを実行する。全てタイムアウトする場合は、ダイレクトモードに切り替えて本機のネット接続自体が正常か確認する。サブスクリプションを更新して最新のノードを取得する(事業者側で回線が丸ごと移行されている場合がある)。システム時刻が正確かも確認する(一部プロトコルは時刻のズレに敏感で、数分の差でもハンドシェイクに失敗することがある)。

以上を試しても解決しない場合は、サービス事業者にサーバー側の状態を確認する。

サブスクリプションの更新に失敗し、403 やタイムアウトが表示される場合は?

タイムアウトが表示される場合は、サブスクリプションのアドレス自体がネットワーク上で遮断されていることが多い。まず利用可能なノードを1つ選択し、クライアント設定で「サブスクリプションの取得をプロキシ経由にする」を有効にしてから再度更新を試す。

403 が返る場合は、サブスクリプションのトークンが失効している、または接続可能デバイス数の上限に達していることが多く、事業者のユーザーセンターでサブスクリプションをリセットしてから再導入する必要がある。404 が返る場合はリンクが変更されているため、新しいアドレスを取得し直す。

Windows ストアアプリ(UWP)がプロキシを経由できない場合は?

UWP アプリはデフォルトでシステムのネットワーク分離機能によりローカルのループバックアドレスへのアクセスが禁止されているため、システムプロキシが有効でも、この種のアプリはローカルのプロキシポートに接続できない。

クライアントに内蔵されている UWP ループバック除外ツールで該当アプリにチェックを入れて制限を解除できる(設定またはツールメニュー内に用意されているクライアントもある)。あるいは管理者権限で CheckNetIsolation LoopbackExempt -a -n=アプリのパッケージ名 コマンドを実行し、個別に許可することもできる。

Android で一定時間経つと自動的に切断されるのはなぜか?

多くはシステムの省電力機能がバックグラウンドプロセスを終了させることが原因。対処法として、クライアントをバッテリー最適化の対象外に設定し「制限なし」にする、マルチタスク画面でアプリをロックする、システム設定で自動起動とバックグラウンド動作を許可する、一部メーカー独自のセキュリティセンターでも別途許可設定が必要な場合がある。

通知バーに常時通知を表示させておくことも、プロセス終了の確率を下げるのに有効。

本ページに載っていない質問

インストールとサブスクリプション導入の全手順ははじめにに、プロトコルの選び方やカーネルの違い、TUN の仕組みの体系的な説明はプロトコル解説に収録している。解決しない場合は、該当分類を順に確認したうえで、ダウンロードページから最新版クライアントを入手して再度試してみてほしい。